こんにちは!どこでもパソコン教室 四日市です。
今回の授業は「コピー(切り取り)& 貼り付け」が〝特別な貼り付け〟になる『Word:形式を選択して貼り付け』12種類を解説します!
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WordやExcelなどのMicrosoft Officeで、[貼り付け]ボタンを🖱クリックしたときに、[形式を選択して貼り付け]という機能がありました。
これは何をする機能なのでしょうか?
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簡単に言うと、通常の「コピペ」よりも細かく貼り付け方を指定できる機能です。
普通に貼り付けると、貼り付け先の書式*に合わせて変更されることが多いんです。
*書式とは…文字をデザインしたり、体裁を整えたりする設定です。
例えば、Excelの表をWordに貼り付けたり、その逆をしたりすると、元の見た目が崩れてしまうことがありますよね。
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ああ、そうそう!そういう経験があります。
表の高さや幅を調整するのに苦労したことがあります……😅
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そんな時に便利なのが「形式を選択して貼り付け」なんです。
例えば、表を貼り付ける時に「図(拡張メタファイル)」という形式を選ぶと、元の見た目そのままで貼り付けられます。
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かくちょうめ、めた……?
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確かに聞き慣れない言葉かもしれませんが、実際に使ってみると予想以上に便利ですよ♪
それでは今回の授業は、Wordの「形式を選択して貼り付け」の12種類の方法について詳しく説明していきます。
最後までご受講いただきますと、文字や図、オブジェクトなど、様々な種類の情報を目的に応じて上手に貼り付けられるようになります。
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なるほど!貼り付けの結果が楽しみになってきました♪
『形式を選択して貼り付けの』手順
「形式を選択して貼り付け」機能を使用するには、以下の手順で「形式を選択して貼り付け」ダイアログボックスを表示します。
- 貼り付けたい内容を、図形などは🖱クリック、文字列や複数の図形などは🖱ドラッグして選択します。
- 次の箇所を順に🖱クリック、または Ctrl+Cを押してコピーします。
●「ホーム」タブ ➡「クリップボード」グループ ➡[コピー]
- 貼り付けたい位置を🖱クリックします。
(Microsoft Office製品(Word、Excel、PowerPoint、Outlook)間で柔軟に貼り付けが可能です)
- 次の箇所を順に🖱クリックします。
●「ホーム」タブ ➡「クリップボード」グループ ➡[貼り付け]の下部にある[∨]
- [形式を選択して貼り付け]を🖱クリックします。
- 「形式を選択して貼り付け」ダイアログボックスが表示されます。
コピーした内容の種類(テキスト、画像、表など)によって、表示される「貼り付ける形式」のオプションは変化します。
「貼り付け形式」の種類 <文字列編>
文字列の「貼り付ける形式」の様々なオプションを試してみて、実際の貼り付け結果を見比べてみましょう!
Microsoft Word 文書オブジェクト
「Microsoft Word文書オブジェクト」形式をで貼り付けると、貼り付け先にWord文書を埋め込むことができます。
貼り付けた部分を🖱ダブルクリックすると、貼り付け先がWordはもちろん、Excel、PowerPoint、Outlookでも、Wordの文章として編集できます。
不明な場合は安全のため[いいえ]を選択してください。
テキスト
「テキスト」形式をで貼り付けると、純粋な文字情報のみを貼り付けることができます。
- 書式情報の除去
フォントサイズ、文字色、背景色などの書式情報が完全に取り除かれて、貼り付けられるのは文字列そのものだけです。
- 周囲の書式への順応性
貼り付け先の書式設定に柔軟に適応して、その段落*の書式(フォント、サイズ、色など)を自動的に継承します。
*段落とは…ページの最初~「↲」段落記号までの間、その後は、「↲」段落記号と次の「↲」段落記号までの間のことを1段落といいます。
- 使用シーン
元の書式を完全に無視して、貼り付け先の書式に統一したい場合に最適です。
クリーンな文字データのみを抽出したい場合にも有効です。
リッチテキスト形式(RTF)
「リッチテキスト形式(RTF)」で貼り付けると、例えば赤い文字と水色の背景といった特定の書式設定を、貼り付け先の環境に関わらず維持することができます。
これにより、文書の見た目や個性を保ちつつ、効果的な情報伝達が可能となります。
リッチテキスト形式(Rich Text Format)とは、Microsoftが開発した文書ファイル形式で、テキストに加えて書式情報を含む豊富な表現が可能です。
HTML形式
HTML(HyperText Markup Language)は、ウェブページを作成するための基本的な〝マークアップ言語〟です。
人間の世界に様々な言語があるように、💻パソコンの世界にも多くのプログラミング言語が存在し、HTMLはその中でもウェブページの構造を定義するために使用されます。
言語 | 読み方 | 意味 |
---|---|---|
HTML (HyperText Markup Language) |
エイチ・ティー・エム・エル | ウェブページの骨組みを作る言語で、文章の構造や画像の配置などを指定します。 |
CSS (Cascading Style Sheets) |
シー・エス・エス | HTMLで作った骨組みに色や形を与え、ウェブページを見た目よく装飾する言語です。 |
PHP (Hypertext Preprocessor) |
ピー・エイチ・ピー | ウェブサイトの裏側で動く言語で、データベースとのやりとりや複雑な処理を行います。 |
さて、説明が少しながくなりましたけれども、実際に文字列を「HTML形式」で貼り付けると、リッチテキスト形式と同じ結果になります。
理由は、リッチテキスト形式はHTML形式の一種であるためです。
文字列だけの貼り付けですと違いが分かりづらいですが、HTML形式はより高度で、図や画像を使用した複雑なレイアウトや多彩な表現が可能です。
Unicode テキスト
「Unicode(ユニコード)テキスト」形式で貼り付けると、より多くの文字を正しく表示できます。
Unicodeとは、世界中のあらゆる文字に番号を付けた文字の大辞典のようなもので、日本語はもちろん、英語、中国語、絵文字まで、ほとんどの文字を表現できます。
一方、通常の「テキスト」形式で貼り付けると、日本語に特化した「シフトJIS」という方式が使われます。
これは日本語と英語は問題なく表示できますが、他の言語や特殊な文字では文字化けすることがあります。
もし「テキスト」形式で貼り付けて文字化けしてしまったら、「Unicode テキスト」で貼り付けてみると、問題が解決することがあります。
これは、より多くの文字を正しく表示できるUnicodeの特徴を活かしているからです。
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のUnicode一覧表です。
図(拡張メタファイル)
拡張メタファイル(EMF|Enhanced Metafile format)は、画像やテキストを高品質で保存する特別な形式です。
以前のWindows メタファイル(WMF)を改良したもので、「図(拡張メタファイル)」形式で貼り付けると、下記のような優れた特徴があります。
- 鮮明さを保つ
下図のようにスクリーンショットと比較すると、拡大してもぼやけにくく、輪郭がクッキリしています。
- デザイン性
通常の文字列と見分けがつかないほど自然で、レイアウトの自由度も高く、文書をおしゃれに演出します。
- 自由な配置
貼り付けた後も🖱クリックすると「○」ハンドルが表示され、🖱ドラッグで自由に移動可能です。
きれいにとれるようになれる授業です。
2024年版では、最新のWindows 11とOffice製品に合わせた内容で、現代のユーザーに最適化されています。
• 初心者にも優しい解説:
大きな画像と丁寧な手順解説により、パソコン初心者でもスムーズに理解できるよう配慮されています。
• 実践的なテクニックを網羅:
Word、Excel、PowerPointの基本操作から効率化テクニックまで221個を収録し、実務で役立つスキルを効率的に学べます。
「貼り付け形式」の種類 <図|オブジェクト編>
図は「オブジェクト」と呼び、[挿入]タブから簡単に文書に追加できます。
Wordには、11種類の多様なオブジェクトが用意されており、文章だけでは理解しにくい複雑な情報も、図を使うことで簡単に理解できるようになります。
ための3つの実践的テクニックを詳しく解説しています。
図(オブジェクト)の「貼り付ける形式」の様々なオプションを試してみて、実際の貼り付け結果を見比べてみましょう!
ビットマップ
「ビットマップ」とは、無数の小さな正方形(ピクセル)で構成された精密なデジタル画像です。
この形式の主な利点は、編集を繰り返しても画質が劣化しないことです。
一方で、拡大時に画像の輪郭がギザギザ(ジャギー)になる傾向があります。
図(拡張メタファイル)
「図(拡張メタファイル)」形式で貼り付けると、レイアウトや色味を保ったまま画像として貼り付けられます。
この形式はベクター画像なので、拡大縮小しても画質が劣化しません。
さらに、PDFに変換後も拡大しても線がギザギザにならず、データサイズも比較的小さくなる利点があります。
図(GIF)
GIF(Graphics Interchange Format)は、256色に制限されたビットマップ形式の画像フォーマットです。
色数が少ないため、アイコンやロゴなど、シンプルなグラフィックスに最適で、特にウェブ上で広く使用されています。
画質は他のフォーマットと比べて粗くなる傾向がありますが、ファイルサイズが小さいのが大きな特徴です。
また、アニメーション機能を持つ唯一の広く対応された画像形式としても知られています。
図(PNG)
PNG(Portable Netwoek Graphics)は、高品質な画像圧縮を実現するファイル形式で、最大1670万色をサポートしています。
JPEGの写真品質とGIFの透過背景機能を兼ね備え、幅広い用途に対応します。
特に、ウェブデザインやグラフィックデザインで重宝され、写真のような複雑な画像から、ロゴや図表のようなシャープな輪郭を持つ画像まで、高品質かつ柔軟に扱えることが大きな特徴です。
図(JPEG)
JPEG(Joint Photographic Experts Group)は、1,677万色をサポートする高圧縮率の画像形式で、デジタル写真の標準として広く使用されています。
圧縮率を調整できる柔軟性が特徴ですが、過度の圧縮は画質劣化を招き、特にブロックノイズとして顕著に現れます。
この形式は、写真や複雑な画像の保存に適していますが、テキストや線画には不向きです。
また、編集や再保存を繰り返すと、累積的な画質劣化が起こる点に注意が必要です。
Microsoft Office グラフィックオブジェクト
Microsoft Office グラフィックオブジェクトは、Word、Excel、PowerPointなどのOfficeアプリケーション間で図形や文字列を維持したまま貼り付けられる特殊な形式です。
この形式を使用すると、貼り付け後も元の図形や文字列を自由に編集できるため、ドキュメント間でグラフィック要素を柔軟に再利用できます
画像(SVG)
SVG(Scalable Vector Graphics)は、ベクター形式で点と線で構成されるため、画質を損なうことなく自由に拡大縮小が可能で、ロゴやアイコン、図表などに最適です。
しかし、写真のような複雑な色彩や細かな陰影を持つ画像の表現には不向きで、そのような用途にはビットマップ形式が適しています。
『形式を選択して貼り付け』のショートカットキー
「形式を選択して貼り付け」のショートカットキーは Alt+Ctrl+V です。
このショートカットキーを、忘れても心配ありません!
リボン上の[形式を選択して貼り付け]を🖱マウスオーバー*して11~2秒ほど合わせるだけで、ショートカットキーが表示されます。
*マウスオーバーとは…クリックではなく、マウスポインターを項目に重ね合わせることです。
*マウスポインターとは…マウス操作で動く矢印で、状況によって「I」や「+」などの形になります。
仕組みや使い方を確認してみませんか?
『カット&貼り付け(ペースト)』についての授業です。
まとめ
今回の授業は「コピー(切り取り)& 貼り付け」が〝特別な貼り付け〟になる『Word:形式を選択して貼り付け』12種類を解説しました!
Microsoft Office(Word、Excel、PowerPoint、Outlook)では、アプリ間で柔軟なコピー&貼り付け機能を利用できます。
「形式を選択して貼り付け」機能を活用することで、文書やデータの見栄えを自在にコントロールできます。
さまざまな貼り付け形式を少しずつ試してみることで、自分に最適な貼り付け方法を見つけられるでしょう。
今回はWord版の解説でしたが、下記授業ではExcel版の「形式を選択して貼り付け」について詳しく解説していますので、ぜひご受講ください!
😄ご受講お疲れさまでした!
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