こんにちは!どこでもパソコン教室 四日市です。
今回の授業は、「コピー(切り取り)& 貼り付け」の〝貼り付け結果を選択〟できる『Excel:形式を選択して貼り付け』17種類を解説します!
先日の授業【Word:形式を選択して貼り付け】を受講して、Wordで〝コピペ〟とは違った「貼り付け結果を選択できる機能」を知りました。
Excelでも使える機能ですか?
はい。表計算ソフトExcelならではの貼り付け形式がありますよ♪
Excelはむずかしい印象があります…。
初心者の私でもできますか?
『形式を選択して貼り付け』は、いわゆる「コピペ」の応用編で、操作自体は簡単です。
Excelの機能を知れば知るほど便利さが増します♪
例えば、【演算】という貼り付け形式は、数式を使用しなくても貼り付けるだけで自動計算してくれます。
貼り付けって、全く同じものが貼り付くと思っていましたけれど、結果を変化させられるなんて面白そうですね♪
そうなんです!
「むずかしそう…」を越えたその先に、便利で面白い機能があります。
最後までご受講いただきますと、Excelならではのアッ!と驚く貼り付け形式17種類に出会えますよ!
がんばって学ぶからこその、見えてくる景色=貼り付け結果がとても楽しみです♪
『形式を選択して貼り付け』の手順
形式を選択して貼り付けするには、まず次の❶~❺手順で「形式を選択して貼り付け」ダイアログボックスを表示します。
- 貼り付けたい内容を、次の方法で選択します。
♦ セル、図形など・・・🖱クリック
♦ 文字列のみ・・・セルを🖱ダブルクリックまたはF2を押して、セル内に「|」カーソルを入れてから文字列を🖱ドラッグ
♦ セル範囲、複数の図形など・・・囲むように🖱ドラッグ - 次の箇所を順に🖱クリック、または Ctrl+C を押します。
●[ホーム]タブ ➡[クリップボード]グループ ➡[コピー]
- 貼り付けたい箇所を🖱クリックします。
(ExcelからExcelだけでなく、ExcelからWord、PowerPoint、Outlookにも貼り付けできます)
- 次の箇所を順に🖱クリックします。
●[ホーム]タブ ➡[クリップボード]グループ ➡[貼り付け]の下部にある[∨]
- [形式を選択して貼り付け]を🖱クリックします。
- 「形式を選択して貼り付け」ダイアログボックスが表示されます。
貼り付けたい内容が、セル・図(オブジェクト)・文字列、または貼り付け先のソフトウェアによって、表示内容は変わります。
今回は、その中でもExcelに特化して「セル」を貼り付ける形式の解説となります。
「選択できる形式」は【貼り付け】と【演算】
Excelの「形式を選択して貼り付け」の特徴として、選択できる形式に【貼り付け】と【演算】があります。
セルを「貼り付ける形式」の種類ごとに、実際の貼り付け結果を見ていきましょう!
それでは、一つずつ解説します!
【貼り付け】17種類の貼り付け結果を見ていきましょう
【貼り付け】では、コピーした情報の中から選択して貼り付けます。
すべて
[すべて]は、持っている情報をそのまま貼り付けますので「コピー[切り取り]& 貼り付け」と同じです。
「コピペ」を深掘りして解説した授業です。
数式
[数式]は、表に見えている計算結果ではなく、実際に入力されている数式を貼り付けます。
書式*などはありません。
*書式とは…文字の大きさや色、図の配置など、装飾や体裁を整える設定のことです。
例えば、下図のセルD2には「1,200」と表示されていますけれども、実際に入力されているのは数式「=B2*C2」です。
セルD2をセルD3に貼り付けますと、表示は「0」、貼り付け内容は数式「=B3*C3」となります。
数字部分が「2 ⇨ 3」にセル番地がずれているのをお気付きいただけますでしょうか?
これは「相対参照」といいまして、数式をコピー先で正しく計算されるようにするためのものです。
計算したい内容によってはエラーとなる場合もあり、このときは「絶対参照」にしてセル番地を固定することでエラーを修正できます。
●[数式]タブ ➡ [ワークシート分析]グループ ➡[数式の表示]
🖱クリックするたびに、表示・非表示が切り替わります。
解説は、こちらをご受講ください。
値
[値]は、文字情報や計算結果のみを貼り付けて、書式や数式などはありません。
貼り付け先で、内容は値そのまま、体裁は貼り付け先の書式となります。
書式
[書式]は、装飾や体裁などの書式のみを貼り付けて、文字列や数式などはありません。
既に入力されている内容そのままに貼り付きますので、全体の統一感を出したいときなどに便利です。
<例>
1. 書式・文字列・数式の入力されている範囲をコピーします。
2. 文字列のみ入力されている箇所に貼り付けます。
3. 既に入力されている内容そのままに、書式のみ貼り付きます。
つまり「エビフライ弁当」など、元の内容は貼り付かないということです。
コメント
[コメント]は、コメントのみを貼り付けて、他の文字列や書式、数式などはありません。
表全体をコピー[切り取り]& 貼り付けしても、貼り付くのはあくまでもコメントのみとなります。
付箋のようにメモや連絡などに使用し、表示/非表示もできます。
●[校閲]タブ ➡[コメント]グループ ➡[新しいコメント]
入力規則
[入力規則]は、入力規則のみを貼り付けて、他の文字列や書式、数式などはありません。
表全体をコピー[切り取り]& 貼り付けしても、貼り付くのはあくまでも入力規則のみとなります。
選択したセルに、[データの入力規則]を🖱クリックして、表示されたダイアログボックスを使用して設定します。
●[データ]タブ ➡[データツール]グループ ➡[データの入力規則]
楽になる「リストの作成方法」を解説しています。
コピー元のテーマを使用してすべて貼り付け
[コピー元のテーマを使用してすべて貼り付け]は、テーマの違うExcelブック間でコピー[切り取り]& 貼り付けしたときに、貼り付け先のテーマに関係なく、元のテーマで貼り付けます。
デフォルト(既定値)ですと「Office」です。
🖱クリックで設定しますので、イメージチェンジが簡単にできます。
●[ページレイアウト]タブ ➡[テーマ]グループ ➡[テーマ]
例えば、[フォントの色]の「テーマの色」をよく見ると、テーマで決められた配色になっています。
通常の貼り付けですと、元の配色の位置と同じ位置にある色になります。
[コピー元のテーマを使用してすべて貼り付け]をすると、元の色のままになります。
罫線を除くすべて
[罫線を除くすべて]は、罫線を貼り付けません。
文字列・数字・数式・書式など、罫線の他はそのままです。
貼り付け先に罫線がある場合、その罫線を活かすことができますので、表のデザイン的な部分を崩すことなくデータの追加ができます。
列幅
[列幅]は、列幅のみ貼り付けて、データや書式などは貼り付きません。
セル単位で範囲選択してのコピー[切り取り]& 貼り付けでは、列幅を保持しませんので列幅の調整や統一をしたいときに便利です。
ちなみに、列幅の単位は文字数で、Excelの標準フォントサイズ「11ポイント」を基準とした半角文字の数です。
必見!全ての情報を「列幅」や「行の高さ」を保持したまま貼り付ける方法
Excelで、任意のセル範囲をコピー[切り取り]& 貼り付けして、列幅や行の高さがくずれて困ったことはありませんか?
任意のセル範囲全ての情報を、「列幅」と「行の高さ」を保持したまま貼り付けできる技がありますのでご紹介します。
下図はそれぞれの選択方法で、標準の列幅・行の高さに貼り付けて比較してみました。
数式と数値の書式
[数式と数値の書式]は、貼り付け形式[数式]にプラスして、数値の書式も一緒に貼り付けます。
数値の書式とは、デザインや体裁などの装飾的な書式とは違って、次のような「表示形式」です。
●[ホーム]タブ ➡[数値]グループ
名称 | 機能 | |
---|---|---|
1 | 通貨表示形式 | 日本の「\」など、各国の通貨書式にします。 |
2 | パーセントスタイル | パーセントの書式にします。 |
3 | 桁区切りスタイル | カンマ、コンマを付けます。 |
4 | 小数点以下の表示桁数を増やす | 数値の「.」ピリオドより右側、小数部の桁数を増やします。 |
5 | 小数点以下の表示桁数を減らす | 数値の「.」ピリオドより右側、小数部の桁数を減らします。 |
値と数値の書式
[値と数値の書式]は、貼り付け形式[値]にプラスして、数値の書式も一緒に貼り付けます。
数値の書式については、上項目「数式と数値の書式」をご覧ください。
すべての統合されている条件付き書式
[すべての統合されている条件付き書式]は、条件付き書式の違う範囲でコピー[切り取り]& 貼り付けしたときに、条件付き書式を統合します。
次の箇所を順に🖱クリックして設定します。
●[ホーム]タブ ➡[スタイル]グループ ➡[条件付き書式]
今回は、条件付き書式の設定方法は割愛して、次の設定をしました。
● 右表:ハンバーグ弁当は黄色で強調
[すべての統合されている条件付き書式]で左表 ➡ 右表へ貼り付けると、2つの表の条件付き書式が結合して、両方のお弁当が強調されるようになります。
データ内容の違う表に貼り付けた場合、貼り付け元のデータ内容で貼り付きますので注意しましょう。
の「セルの強調表示ルール」の授業です。
👩🏫パソコンインストラクターが選ぶ!〝パソコンライフお役立ちグッズ〟
書籍「今すぐ使えるかんたん Excel完全ガイドブック」
Excelの入力・編集・書式・計算・関数・グラフ・データベース・印刷・ファイル・図形について「こんな場合はどうしたらいいのだろう?」とか「こんなことをしたい! 」と思ったときにすぐに役立ちます。
【演算】貼り付けるだけで四則演算してくれる機能5種類
【演算】では、コピーした数値や数式を選択した演算方法で貼り付けて、その計算結果が表示されます。
しない
貼り付けたときに、演算を〝しない〟・・・ということをしてくれる機能です🤭
加算
[加算]は、コピー元のセルの数値・数式を、コピー先に貼り付けと同時に「たし算」します。
例えば、お弁当の注文個数が決定した後に、全てのお弁当に3人前の追加注文が入ったとします。
- 追加注文のセルを作成してコピーします。
- [加算]で貼り付けします。
- 貼り付けと同時に「たし算」してくれます!
計算式の入った「合計」欄も、しっかり再計算されています。
関数の基本が理解できる授業です。
減算
[減算]は、コピー元のセルの数値・数式を、コピー先に貼り付けと同時に「引き算」します。
例えば、お弁当の注文個数が決定した後に、唐揚げ弁当の注文に2人前のキャンセルが入ったとします。
- 注文キャンセルのセルを作成してコピーします。
- [減算]で貼り付けします。
- 貼り付けと同時に「引き算」してくれます!
計算式の入った「合計」欄も、しっかり再計算されています。
乗算
[乗算]は、コピー元のセルの数値・数式を、コピー先に貼り付けと同時に「掛け算」します。
例えば、税抜き価格で作成後に税込み価格での表示を求められたとします。
- 税込み価格のセルを作成してコピーします。
- [乗算]で貼り付けします。
- 貼り付けと同時に「掛け算」してくれます!
計算式の入った「合計」欄も、しっかり再計算されています。
除算
[除算]は、コピー元のセルの数値・数式を、コピー先に貼り付けと同時に「割り算」します。
例えば、夕刻になって全てのお弁当が半額になったとします。
- 半額セールのセルを作成してコピーします。
- [除算]で貼り付けします。
- 貼り付けと同時に「割り算」してくれます!
計算式の入った「合計」欄も、しっかり再計算されています。
「形式を選択して貼り付け」のショートカットキーは[Ctrl]+[Alt]+[V]
「形式を選択して貼り付け」のショートカットキーは Ctrl+Alt+Vです。
もしも、忘れてしまっても大丈夫!
[形式を選択して貼り付け]を🖱マウスホバー*して1~2秒ほどすると、ショートカットキーが分かりますよ。
*マウスホバーとは…マウスで🖱クリックするのではなく、対象にマウスポインター*を重ね合わせることです。
*マウスポインターとは…マウスで動く矢印で、状況によって「I」や「+」などの形になります。
「貼り付けのオプション」にあれば素早く形式を選択できます
「貼り付けのオプション」にあれば、「形式を選択して貼り付け」ダイアログボックスを表示しなくても、直接🖱クリックで選択できる形式があります。
●[ホーム]タブ ➡[クリップボード]グループ ➡[貼り付け]の下部にある[∨]
● 🖱右クリック ➡[貼り付けのオプション]
※表示される内容は、コピー元の情報で変わります
まとめ
今回の授業は、「コピー(切り取り)& 貼り付け」の〝貼り付け結果を選択〟できる『Excel:形式を選択して貼り付け』17種類を解説しました!
「形式を選択して貼り付け」は、ExcelからWord、PowerPoint、Outlookと、異なったOfficeソフトの間でも可能です。
貼り付け結果を知り、しばらく使用してみることで、お好みの貼り付け形式が見つかりますよ。
【Word:形式を選択して貼り付け】の授業でご紹介しました、テキストや図の貼り付け形式はExcelでもできます。
多くの貼り付け形式に出会われて、ご自身の作業に活かしていただければ幸いです!
😄ご受講お疲れさまでした!
コメント